【書籍】城を攻める 城を守る(伊東潤著 講談社)

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 直木賞候補・歴史小説家である伊東潤先生は、実はかなりの城好きでフィールドワークも精力的に行われています。その城好きの伊東先生が出版された今回の著書「城を攻める 城を守る」は、「武田氏滅亡」・「国を蹴った男」・「王になろうとした男」など数々の戦国時代の攻防を魅力的に書かれている先生らしく、たんなる城のガイド本に終わらず背景にある攻防の歴史を詳しく紹介しているところが特徴であり、城好きはもとより一般の方でも十分に楽しめる一冊となっています。

 

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 冒頭の「100名城スタンプラリーは城めぐりのきっかけには良いけども、スタンプありきでは一過性のブームで終わってしまう」とはまさしくそのとおりであり、きっかけは何でも良いと思いますが、建築上の構造や防御面からの考察、築城の背景や歴史などに興味を持っていかない城めぐりはいずれ飽きがきてしまうものです。

 とはいえ、城郭専門家の方の本はどうしても「城」観点からの記述になり、初心者にはとっつきにくいことも事実です。その点からも、この本は歴史小説家である伊東先生が、大衆に親しみのある歴史背景と城の専門家、それぞれの視点から解説をしていて、小説を読むように引き込まれて読んでいるうちに城の知識も身に付くという、初心者に易しい本となっていますので、是非書店などで手に取ってみてください。発売は2014年2月20日(木)です!

 

 

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目次紹介

  • 北海道・東北
    • 【白河城】 東北戊辰戦争の行方を左右した城郭攻防戦
    • 【会津若松城】 幕末最大の悲劇の舞台となった白亜の名城
    • 【五稜郭】 箱館戦争の舞台となった欧州式稜堡型城郭
  • 関東
    • 【新井城】 武士の時代の終わりを告げた海城
    • 【河越城】 新旧交代の舞台となった武蔵国の要衝
    • 【箕輪城】 孤高の奇才・長野業政の築いた城郭網
    • 【鉢形城】 戦国時代の黎明から終焉まで、激戦の舞台となり続けた要害
    • 【八王子城】 関東平野を睥睨する巨大山城
    • 【水戸城】 血で血を洗う同士討ちの舞台となった名城
  • 甲信越
    • 【川中島合戦と海津城】 信玄の高速道路を支えた一大兵站拠点
    • 【一乗谷朝倉館】 現代によみがえる中世城郭都市
    • 【七尾城】 北陸有数の巨大山城を攻略した謙信の軍略
    • 【春日山城】 謙信が手塩にかけて造り上げた戦国最強の山城
  • 東海
    • 【桶狭間合戦をめぐる城郭群】 伊勢湾経済圏支配をめぐる織田・今川両家の熾烈な攻防戦
    • 【懸河城】 今川家の駿遠防衛構想の切り札となった要害
    • 【二俣城攻防と三方ヶ原合戦】 巨匠武田信玄が最後の筆を揮った会心の一戦
    • 【長篠城】 戦国時代の流れを変えた山間の城
    • 【高天神城】 栄光と没落の分岐点となった東海一の堅城
    • 【山中城】 緒戦の大切さを教えてくれた戦国山城の最終型
    • 【韮山城】 四万四千の豊臣軍を翻弄した北条家創業の城
  • 西日本
    • 【小谷城】 戦国時代を代表する難攻不落の大要害
    • 【有岡城】 戦国有数の悲劇の舞台となった怨念の城
    • 【賤ヶ岳合戦と陣城群】 天下の帰趨を決めた陣城戦
    • 【大坂城】 外交的駆け引きに敗れ去った難攻不落の巨城
    • 【原城】 泰平の世を震撼させた宗教戦争
    • 【熊本城】 国内最後の城郭攻防戦を耐え抜いた名城中の名城

 

管理人
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お城に詳しく無くても気軽に読めますので、これからお城めぐりを始めようという人にもオススメです!

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